娘、時々ネコ。たまにWebとか工作とか

2015年秋生まれの娘、夫、茶トラとサバトラの猫。3人+2匹で都内で暮らしています。

子育ての適性の有無に性別は関係ないんだなと思った:「おにぎり通信 ダメママ日記」

妊娠中から産後にかけていくつか出産・育児漫画を読んだのですが、その中でも異彩を放って面白かったのがこの「おにぎり通信 ダメママ日記」

 

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作者は「のだめカンタービレ」で有名な二ノ宮知子さん。二ノ宮さん家は妻が一家の大黒柱で、夫が専業主夫。夫のPONさんが家事育児から近所付き合いまで家のことを一手に取り仕切っているという家庭です。

 

何本もの連載をかかえ多忙な二ノ宮さんは育児を完全に夫に任せっきりで、子供のうんちを発見したら「パパ、うんちしてるよー」と知らせる「だけ」でオムツを変えず、抱っこすれば3分で「腕が疲れたから交代」となり、あげくの果てにはデパートで子供と二人きりになると「パパがいい〜!」と子供にギャン泣きされるという。

 

そんな自分のことを作者は自虐的に「ダメママ」とネタにしていますが、これって男女を逆にすれば「パパあるある」ですよね。amazonのレビューを見ると高評価も多い一方で「子育てに向き合っていない」「育児しない人が育児を語るな」といった酷評もあって、そういうコメントを見ているとやっぱり「女性は子育てできて当たり前→子育てできない奴は人としてダメ」というのがある程度の共通認識になっているのだなあと。

 

それにしても二ノ宮さんの「ダメママ」っぷりも面白いのですが、夫のPONさんの完璧な主夫っぷりには驚かされます。家事育児を完璧にこなすだけでなく、町内会のイベントに積極的に参加し、保育園のお遊戯会ではドラムをたたき(PONさんはバンドのドラマーだそう)、保育園のママ友を自宅に招いてホームパーティ、と普通の専業主婦でもここまでこなしている人はなかなかいないんじゃないか・・・と思わせるレベルです。

 

PONさんの主夫っぷりをみてると、家事や子育ての適性って性別じゃなくてその人の性格によるものなんだな・・・とつくづく思います。一般的に「家事育児は女性のもの」という認識があって、なのでなんとなく女性の方が積極的に家事育児をこなし、その結果女性の方が上手にこなせるようになり、それを見た周りの人が「やっぱり家事育児は女性の方が適性がある」と思い、最初に戻る・・・というループが、長い間かけて蓄積し共通認識を生み出したんじゃないかと。一度そうした認識を全てとっぱらってゼロベースで取り組んでみると、案外「家事育児の得意な人」と「家事育児の苦手な人」の割合は、男女関係なく同じような割合で存在するのでは、と思ってしまいました。